2009年6月20日土曜日

JSAI2009 二日目

聴講状況
探索のセッションを聞いたのだが,A*の最近のところとかを聞けて面白かった.
RTA*の拡張として,不確実な問題空間(環境が変化する場合)の話とか.
A*の並列化とか.
探索空間は二つの定義の方法があるよ,とか.

招待講演1
ミンスキー先生のご講演を聴く
最近翻訳がでた著書の内容の概説が主だった.
  • 最近のAI研究者は昔を知らんのだよ.60年代を勉強しなさい,とのこと
  • いろいろ集まってできている(~だけじゃ足りない)
  • でも集めるだけじゃ足りない
  • ジョーク,わりとシニカル
  • 例:「SSA?動かないよ」
その後,質問に行く.でも,ミンスキー先生は捕まえられなかったので,訳者の先生に質問する.不勉強な質問だが「今回の話は人間の知性・知能が主要なテーマでしたが,人間以外の,たとえば犬とかねずみとかの知能についてはどうお考えですか」と.回答は思考素は共通だと考えている,とのこと.その組み合わせによる階層が人間より少ないと

招待講演2

筑波大学:山海 嘉之先生
ロボットスーツHALの話.
HALは人間の動こうとする神経活動を観測して,実際に体が動き出す前にロボットが動き出すという.こうしないと,本当にサポートすることはできない.
ぐっと力が入ってから,その方向に力を加える,という方法ではアシストにならないという.

ロボットスーツが人間と機械のsensor - actuatorのループを作っている,と.
具体的には以下のループが回ることで,人馬一体,この場合は人機一体で動けるという.
脳 -> 脊椎 -> 神経(四肢) -> 皮膚 -> ロボットの動き -> 神経 -> 脳

なんというか,サイボーグの世界だ.

ご研究の内容が本当に突っ込んで,かつ突っ走ってやっていらっしゃって,すごいと思った.既存のものが使えないとなると自分でアクチュエータから作られたということだし,光トポグラフィも自作されているとか.

プレゼンテーションもグラフィカルであり,かつ動画豊富で圧倒された.少しでも見習いたいと思った.

チュートリアル
加藤 丈和 (京都大学)
「OpenCVライブラリによる画像認識プログラムの開発」
研究に使えないかな,と思って聞きに行った.
コンピュータビジョンの研究者の方がOpenCVをどう考えていらっしゃるかがわかって参加してよかった.
サンプルを作ることをやりたい.どれもMacBook Airの解像度でemacs 2画面分くらいだとか.
GPGPUで高速化っていうのは出ては消えてではやってないみたいだ.


交流会
今年から名前が交流会になりました,とのこと.
いろいろな先生方,学生と話ができて楽しかった.ブログロボットの実機デモも見れたし.小出誠二先生にセマンティックウェブサービスの現状の話から人工知能全般の話までいろいろとお話させていただく.セマンティックウェブサービスくらい大きな話になると,予備知識が多すぎて博士3年でなんとかなるような話ではない,と.自分もECのほかに自然言語処理でバイトしてるから,一人でできないってのはわかる.Generate and Testで,健全性と完全性の話とか.健全性は大事だけど,完全性はなくても役に立てばいいじゃないか,と(オフレコだったのかもしれないが)おっしゃっていたのが ちょっとECっぽい.
しっかし,自分の不勉強ぶりが目立つ.うむむ.
稲邑先生ミメシスの研究について質問させていただく.峯松先生の音声の構造化の話と似ているなぁと思っていたので,その話をするとやはりよく一緒に議論していらっしゃるようだ.峯松先生の手法も取り入れているとか.ただ,音声のaiueoと違って運動の場合は基底が明確にはわからないので,そこが課題である,とか.
うちの研究室のメンバーと東工大の福永先生と共同研究の話を進める.実は昼もごはんを食べながら話した.交流会が終わってからも帰り道に話した.マイルストーンを決めることと研究の分担を決めることが目的だった.
そのほかにもタイミングでお話できない方もいたけれども,これは仕方がない.

結局帰るの遅くなったけど(8時半),翌日は発表なので2時までスライドを直す.
いろいろな方とお話してモチベーションがあがったせいか,ちょっと頑張ったように思う.

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