2013年4月30日火曜日

大垣市にあるデスクトップファブリケーション施設 f.Labo

 先月にクリス・アンダーソン著のMAKERS―21世紀の産業革命が始まる を読んだ。いわゆるデスクトップファブリケーションとかパーソナルファブリケーションと呼ばれる新しいモノ作りについての本である。これからのコンピュータは情報だけでなく、物質も扱うようになって、モノ作りが変わるよ、ということを啓蒙している。著者は、この動きを「ビットからアトムへ」という言葉で表している。

 このデスクトップファブリケーションで重要な役割を果たすのが、3Dプリンタやレーザーカッター等の工作機械である。将来的には一家に一台の時代がくるかもしれないが、現在はFab Labと呼ばれる工房にこれらの工作機械が置かれている。多くのFab Labは、一般の利用者に開放されており、操作技術を持った運営者たちが利用者の輪を広げている。Fab ―パーソナルコンピュータからパーソナルファブリケーションへ (Make: Japan Books)によると、MITの研究者たちが、ボストンやインドなど様々な場所で現地の人と協力してFab Labを作っているそうだ。

 そのFab Labが地元大垣にあった。公式サイトによると、正式名称を「IAMASイノベーション工房」、愛称を「f.Labo」といい、IAMASの教員・学生が中心になり、外部のコラボレータと協力しながら運営している。2012年2月に前身組織が立ち上がり、2013年4月にリニューアルオープンしたそうだ。

 導入機械は以下の4種だそうだ。MAKERSの中で紹介されていた装置がそろっている。
  • ペーパーカッター
  • レーザー加工機
  • 3Dプリンタ(準備中)
  • 3D切削加工機
 f.Laboでは、利用者が自由に機械を使えるフリータイムに加えて、あるお題にそってモノ作りをするワークショップも開かれている。こうした皆に開かれた場が用意されると、共通の目的意識を持った人がお互いに繋がることができるようになる。

 人の交流と、知識の共有は創造的な活動の推進剤の役割を果たす。地元で新しいモノ作りが花開き、より活気のある街になっていくとよいなと思う。

2013年4月28日日曜日

Androidアプリ開発1日目

 Androidのアプリ開発の手始めとして、Android SDKのインストールと、1番はじめのチュートリアルを実施した。アプリ開発の共通部分はSDKとEclipseが用意してくれる点と、手続きの部分とデータの部分を分けさせるような作りになっている点が特徴的だった。
 日本語で解説してくれているサイトもあるが、英語でも公式のチュートリアルがわかりやすいと思う。画像多めだし、よくアップデートされているし。

 iOSアプリのチュートリアルも2012年の年末にやってみたけれど、Androidの方がずっと取っ付きやすかった。iOSの時の経験が生きているのと、iOSがなれないXcode + Objective-Cなのに対して、AndroidがEclipse + Javaなのが主な要因だと思う。


開発環境のEclipseと、作成したアプリのエミュレータ上での動作の様子

 Androidアプリの開発環境は、OSSを組み合わせて構成されていた。バンドルされていたIDEはeclipseだし、デバイスのエミュレータはQEMUが使われているという。
 OSSの部分に問題があったら自分たちで修正する覚悟は必要になるが、それでも、OSSコミュニティの作り出した資産を直接取り込めるメリットは大きいと思う。この場合の資産とは、コードだけでなく、OSSの開発者や利用者を含むエコシステム全体が含まれる。こうした周辺環境との位置づけをうまくとることは、使ってもらえるソフトウェアを作るためには重要だと思った。

幻の黒船カレーを追え

水野仁輔著「幻の黒船カレーを追え」を読んだ 。「 銀座ナイルレストラン物語 」( 読書記録 )を読んで、同じ著者が出しているカレーの物語、ということで本書を読んでみた。  今回の感想はややネタバレ気味なので、新鮮な気持ちで読みたい方は、この先を読む前に、本を読んでほしい。  で...