2013年9月2日月曜日

読書記録「Yコンビネータ」



読み終わった。 自分もやらねば、という気持ちにあふれる。最近は家では全くコードを書いていない。すごい危機感だ。

Yコンビネータは、3ヶ月間の「学期」に世界中からシリコンバレーに創業者たちを集め、最後のデモデーで外の世界に飛び立てるよう、スタートアップを加速させるカタパルトのような存在だ。また、学期が終了したあとも、Yコンビネータのメンバーに相談できる。カテゴリ的にはベンチャーキャピタルにあたるが、新しい世代の徒弟制度のようにも感じる。



そのスタンスは、押し付けではなく、もし創業者から働きかけがあれば全力で応える、というものだ。参加義務のあるミーティングはなく、作業場所も各自が決める、といった、ある意味放任なところが、インキュベーション型の500スタートアップスとは異なる。

Yコンビネータが何を教えるのか、を乱暴にまとめると、今後降り掛かってくる厄介事に対処するできる知恵と経験だと思う。スタートアップにとって、挑戦的になるのは、アイデアとプロダクトだけでよいのだ。Yコンビネータに参加したスタートアップのように、門戸を叩き、謙虚に教えを請う、というのは筋なのかもしれない。社会体制にまで挑戦的になっても、良い結果は産まなさそうだ。

本書を読んでわかるのが、新しい企業を作る人(スタートアップのファウンダー)がいて、新しい企業を作る仕組み作りに本気で取り組む人(Yコンビネータや500スタートアップス)がいて、彼らにお金を出す人(ベンチャーキャピタル)がいる、という関係性が成立することの貴重さだ。

こうした、シリコンバレーの「社会体制」が新しいビジネスを創造する肝なのだろうか。Yコンビネータの共同創業者であるポール・グレアムがいうように、スタートアップをはじめるには、シリコンバレーで無ければならないのだろうか。

とはいえ、日本にいてもできることはあるだろう。例えば、プロダクトを試すだけなら、わざわざシリコンバレーに行かなくてもできる。 本書で紹介されたサービスを使ってみて、なぜうまく行ったのか分析してみる、というのは、取っ掛かりとしては良い練習問題になりそうだ。

自分の興味と近いのは、コードアカデミーとパースなので、その辺りからじわじわと攻めて行きたい。

コードアカデミー

パース

ラップジーニアス

モンゴHQ 

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