池上彰著 知の越境法~「質問力」を磨く~を読んだ.
池上彰氏は「習慣子どもニュース」のお父さんとして知り,わかりやすく伝えてくれる人だなぁと思っていた.著書を読むのは初めて.
この本は,いかにして現在のフリージャーナリスト「池上彰」が生まれたか,を解説する自伝のようにもなっている.帯にもあるが,左遷がキーワードになっていて決して順風満帆な会社人生ではなかったことがわかって,勉強になった.左遷であれ,なんであれ,環境が変わったときに頑張れば,自分の引き出しが増えて次に繋がる.その実例が描かれている.生存者バイアスは割り引いて考える必要はあるが,それでも池上氏の行動には勇気づけられる.見習いたい.
で「質問力」については,いくつかポイントが挙げられていて実践的であった.
例えば「小学生にわかるように教えてください」という聞き方.自分がアウトプットする先を想定して,その要求を満たすように質問を組み立てるのだ.これは会社でも良さそう.
もう一つは,非専門家であることを自覚しつつ,最低限の勉強はしてインタビューに臨む,というもの.勉強しないのは論外なんですね.
最後は,質問リストは用意しつつも,現場ではそれを見ない,というもの.質問リストを順に聞くだけでは,議論が深まらない.回答に対して,あれ?と思ったことを深掘りすることで面白い議論ができる,という.これは確かにそう.機転がいって,難易度高いけど.
次は,この本で挙げられていた池上氏の現代史の本などを読みたい.
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