岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿 3 ~心を乱すブレンドは」を読んだ.事件簿1,事件簿2からの続き.
今回は関西のバリスタがその技術を競う「関西バリスタコンペティション」が舞台だった.このコンペは歴史は浅いものの大手食品メーカーが後援し,賞金額が大きく,注目度も高い.
タレーランのバリスタ切間美星も,予選をくぐり抜けて初めて決勝に進出するが,そこで異物混入事件が発生し,助手役のアオヤマも容疑をかけられてしまう.切間バリスタは,コンペでの戦いを続けながら,真犯人を推理する.
アオヤマと切間バリスタの関係は相変わらずな感じで,安心して掛け合いを楽しめる.
一方で,今回はこれまでの話とは違い,事件性の高い物語だった.
よりミステリーっぽくなったというか.
これはこれで良いと思うのだけれども,なんとなく読後感が悪いように感じる.
個人的な印象だが,たぶん,舞台設定の問題なんだと思う.異物混入事件が発生したのに続けられるコンペって,今の時代には感覚的にありえない,と思ってしまった.安全とか,倫理とか.小説とはなかなかに難しいものだと思った.
今回もいろいろなコーヒーの知識が披露された.
「ピーベリー」についてはこの本で初めて知った.
いろんなこだわりがあるんだね.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
幻の黒船カレーを追え
水野仁輔著「幻の黒船カレーを追え」を読んだ 。「 銀座ナイルレストラン物語 」( 読書記録 )を読んで、同じ著者が出しているカレーの物語、ということで本書を読んでみた。 今回の感想はややネタバレ気味なので、新鮮な気持ちで読みたい方は、この先を読む前に、本を読んでほしい。 で...
-
聴講状況 探索のセッションを聞いたのだが,A*の最近のところとかを聞けて面白かった. RTA*の拡張として,不確実な問題空間(環境が変化する場合)の話とか. A*の並列化とか. 探索空間は二つの定義の方法があるよ,とか. 招待講演1 ミンスキー 先生のご講演を聴く 最近 翻訳がで...
-
動機 MacOSX 10.6.6のpython 2.6処理系で,numpy, scipy, matplotが使いたい. 手法 Macportsを使ってインストールする. 手順 処理系の選択: macportのpy26-* sudo port install py...
-
聴講状況 ロボットのセッションを二つ 最適化のセッションを一つ ロボットと人のコミュニケーションと言語に関するオーガナイズドセッションを一つ 質問は二件. 初めのセッションの初めの発表 の初めの質問を勝ち取る.ロボット持ち歩くのはなぁ.携帯にマニピュレータがつく,とか? センサネ...
0 件のコメント:
コメントを投稿