椎名誠著 かぐや姫はいやな女 を読んだ
この本は,いろいろな雑誌に掲載されたエッセイ集である.
2016年の発行で,著者も自分で自分のことを「老人」と呼んでいたりするが,まだまだ元気そうで,中学校からのシーナファンとしては読んでいて嬉しかった.
タイトルのかぐや姫については,実はかぐや姫がエイリアンだったという設定での昔話再解釈SFである.親しみのある話に一つ仮定を持ち込んで異常な世界に導く話の一つだ.SFマガジンに掲載されたもの.
その他にも,酒の話,雑魚釣り隊の話,トイレの話,馬での牛追いの話,などタイトルとは関係のない話が雑多に集められている.そのうちいくつかは,別の本で詳しく述べられているが,本書では著者自身による解説がついているのが貴重.
また,昔は「コンクリートで海や川を埋めまくってけしからん」という主張だったが,本書では一歩進んで「それでも雲や風は変わらない」と変わるもの,変わらないものの両面からの言及があったのが興味深かった.
こうやって,多面的に物事を見られるようになるなら,歳をとるのも悪くないな,と思う.
2019年7月7日日曜日
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